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開店中<巡る女>
今日は、お小遣いで買った新刊の中から、
もうひとつ紹介しておきたい本のことを書いてみる。

あい。大好きな山本甲士さんの本であるよ。

山本さんは、
図書館で借りて感想文を書いてさえ、
「自作を紹介してくれてうれしい」
と快くコメントまでくださったりする方なのだが、
ずっとずっと書き続けていただきたいので、
発売からずいぶんと時間の経った本を新刊で買うのは、
古本屋として抵抗があるにしても、
最新刊なら自腹で買って、
多少なりとも印税に貢献を(笑)
と思ったりした新年。

さっそく買った新刊は、


『巡る女』山本甲士(中公文庫)

まずは、恒例のざっくりあらすじ。

魚貫めぐるは、
人よりテンポが遅く、
ずっと消去法的生き方をしてきた女の子。
小さい頃から決断力に欠けていた彼女は、
これといって夢もやりたいこともなく、
一応進学校と呼ばれる県立高校、県立大学に進学し、
消去法で選んだ法学部では勉強に熱が入るわけもなく、
就職先もどういう道に進むか決めることもできないまま、
50社ほどの民間企業を受けたがすべて不採用。
ターゲットを地方公務員試験に切り替えたのも、
一次試験の内容が法学部で学んだ内容でなんとかなりそうだから、
という、これまた消去法。

そんな彼女にも、いつかは、
「選択を迫られる時」が来る。

電車とバスを乗り継いだ先にある早浦市役所の二次試験を受けるため、
自転車で家を出た12年前の朝。
急に降り出した雨のせいで、
雑居ビルで雨宿りをした彼女には、
3つの選択肢があった。

その1:(自転車を置いて)駅まで走る。
その2:もう少しここで様子を見る。
その3:今すぐタクシーを探す。
(どこかで電話を借りるか、
少し戻った場所にあるタクシー会社の営業所に飛び込む)


そして、物語は、
それぞれの選択肢を選んだ、彼女の人生を描き出す。
「走った女」
「待った女」
「戻った女」

ほんの一瞬の選択は、
その後の彼女にどんな人生を運んでくるのか?

そして、どのような人生を送っても、
彼女が辿り着く、大切なものとは・・・?


以前に紹介した、
『戻る男』と対をなすようなタイトル。

あたしは、とにかく、「時」をテーマにした小説に目がないんである。

古今東西のタイムトラベルSFは大好きだし、
日本の作家さんなら、
カジシン(梶尾真治)のタイムトラベルロマンス、
大森望の編んだアンソロジーも愛読している。
北村薫
『時と人 三部作』(『スキップ』『ターン』『リセット』)
もいいよねえええ。

人は誰しも、
今が幸福かどうかにかかわらず、
「あの日あのとき、ああしなかったら、
あるいは、こうしていたら、どんな人生を送っていただろう」

って、考えてしまう生き物なんじゃないかと思うんだ。

いつかは、「コールドスリープ」「タイムマシン」が実現して、
人が時を超えるときがくるかもしれない。
だけど、今は、どんなお金持ちも権力者も、
時をいじることはできない。
それでも、人はいつか、「時」をさえ支配下に置いて、
叶わないはずの夢を、自分の力で、叶えることを夢想する。

その強欲さ、業の深さを、
あたしはとても愛おしく感じる。

「時」の物語を、大好きな作家さんが書いてくれたことがうれしい。

でも、今まで書いてきたことと一見矛盾するかもしれないけど、
山本さんの小説を評価する理由は、彼が、
「変わった未来」ではなく「変わらない現実」
の方にむしろ軸足を置いてる、ことかもしれないな。

『戻る男』では、
結局、タイムトラベルはニセモノで、
変わったのは、過去の出来事ではなく、主人公の心であったし、
『巡る女』でも、
選択で変わった人生よりも、
どんな生き方であっても、主人公が書き上げる「一つの物語」が、
一番大切なものとして描かれている。

SFやファンタジーで感じるカタルシスも素晴らしいけれど、
奇跡や魔法や科学に頼らず、
人が人の手で成し遂げた何かにも、
きっと意味がある。
そう感じさせてくれるから。

| 店のこと | 21:15 | comments(2) | trackbacks(1) |
ぺんぺんのお小遣い帳<1月前半>
年の初めというのは、
なんだか気が大きくなって、
ついつい本も大盤振る舞い。

「んー、自分にお年玉?」

・・・って、なんだかんだ理由をつけて、
いつでも、本は買っているくせに(笑)

では、1月前半の自腹新刊買いの記録を。

*ぺんぺんのお小遣い帳*

「秘密 トップ・シークレット(10)」清水玲子(白泉社JETSコミックス)890円
「LOVELESS(10)」高河ゆん(一迅社ZEROSUMコミックス)580円
「バンビ〜ノ!SECOND(9)」せきやてつじ(小学館ビッグスピリッツコミックス)550円
「とめはねっ! 鈴里高校書道部(9)」河合克敏(小学館ヤングサンデーコミックス)550円
「みみっく(7)(8)」深見じゅん(講談社KCBL)各440円
「数寄です!(壱)(弐)」山下和美(集英社)各880円
「巡る女」山本甲士(中公文庫)620円


今回のピックアップは・・・


『数寄です!(壱)(弐)』山下和美(集英社)

紀伊國屋さんで見つけたものの、最新刊である弐巻しかなく、
思わず、Amazonプライムのおいそぎ便で取り寄せてしまった。
だって、すっごくおもしろそうな匂いがしたんだもん。

そして、その予想は裏切られることなく・・・
というより、思った以上にハマってしまったうえ、
なぜか、大号泣までしてしまう。
全体的には楽しい読み物であるのに。

「どんな本なの?」
と思ったあなたのために、
まずは、ざっくりあらすじ紹介。

サブタイトルは、
「女漫画家 東京都内に数寄屋を建てる」
建築家・蔵田徹也氏との運命的な出会いにより「和」の心に目覚めた山下和美は、
東京都内に一戸建ての数寄屋を建てようと思い立つ。
それは彼女にとっての人生改革プロジェクトであった。
『天才 柳沢教授の生活』『不思議な少年』で、
人間を描く続けてきた作者が
トラウマと向き合い赤裸々に自分を描き出す、
初のエッセイコミック。


蔵田徹也さんは、
東大そして東大の大学院で数寄屋の研究に没頭し、
悩んだ末に建築会社に入社、
仕事ではビル建築ばかりだが、
土日は数寄屋工房を手伝ったり、
能楽関係の記事を書いたりする、若き「和」の達人。

能楽師・川口くんに招かれて参加した餅つき大会で、
(川口くんは実は漫画家かわぐちかいじさんの息子さんであった)
彼は山下和美さんと出会う。

ずっと漫画一筋でやってきて、
「和」に憧れを持ちながら、
「外国人もびっくりなほど、日本文化のことを何も知らない」
ことにコンプレックスを感じていた彼女は、
メル友になった蔵田さんに「和」の教示を受けることに。

山下和美数寄者(「すきしゃ」)計画
は、単なる和体験レポートでは終わらなかった!

ずっと仕事場兼住居として暮らしてきた賃貸マンション。
バカ高い家賃を、バカ正直に払っていたのだが、
今の相場が9万円も安くなっていることに愕然とする。
あくまでもバックれる大家に、他の店子と一緒に値下げ交渉をするか、
安い値段で賃貸に出されている隣室を、敷金礼金を払って借り直すか。

「この風景も もういいかな・・・」

そんな彼女の脳裏に浮かんだのは、
格子の向こうに見えるどこか懐かしい景色、
そして、そこに佇む「数寄者」としての自分だった。

「私に建てられるでしょうか?」

山下さんの相談を受け、それを機会に、建築会社を辞めて、
数寄屋建築家としての独立まで決めてしまった蔵田さんの情熱に、
引きずられるように、どんどん進んでいく数寄屋建築プロジェクト。

だが、山下さんには、
克服しなくてはならない大きな問題が2つあった。

ひとつは、トラウマ
ひとつは、お金


改装して住んでいたお気に入りのマンションを、
隣人とのトラブルで泣く泣く手放し、
今度こそ、問題を起こしたくないという思いで施した防音工事が、
逆に乱暴な工事で入居前からご近所に反感を買い、
愛猫が起こしたちょっとした出来事で部屋からは水があふれる。

親から相続した家を売って得たお金も、
たくさんの印税も、
取引銀行に言われるままに購入した投資信託や
一時払い変額年金保険などに化け、気がつけば、元本割れ。
そして、仕事の合間に突如訪れるストレス発散の浪費。

そこには、
「売れっ子漫画家」「ベストセラーを生み出す大先生」
ではなく、
「とにかく、漫画が好き。仕事が好き。」
それだけで生きてきて、
世間に疎いままに悩みを抱えて生きる一人の女性としての、
等身大の山下さんの姿が。

もう、本当に、抱きしめたいほどに愛おしい。

弐巻では、一つずつ問題を片付け、
どんどん進んでいく数寄屋建築。

このまま、順調に完成に向かうのか、と思いきや、
次巻予告を読むと、
かなり大きな出来事が待っていそうな・・・?

そう、3巻には、
昨年3月の、あの地震の時期の出来事が描かれる予定なのだ。

建築途中の家に、どんなことが起こったのか、
かつてない大災害を目にして、
漫画家としての山下さんの心にどんな変化が起こるのか、
非常に気になる。

好きな漫画家さんのプライベートに興味のある人にも、
「和」を愛する人にも、
これから家を建てたい人にも、
心に悩みや迷いを抱える人にも、
おすすめできる汎用性の高い名作にきっとなる、
と心から願って、続きを楽しみに待とう。

◆2011年自腹(新刊)文庫・新書・単行本・・・現在1冊◆
◆2011年自腹(新刊)コミックス・・・現在8冊◆

| ぺんぺんのお小遣い帳 | 23:20 | comments(0) | trackbacks(0) |
図書カード6年1組ぺんぺん<1月10日>
どうにかこうにか、10日には、
今年初の図書館詣でにも行くことができた。

今は、倉庫の本の整理や、
私物(自分の蔵書)の整理もしてるから、
ついつい読み返してしまったり、
店の仕入れとして買った本がたくさんあって、
図書館本はまったりペースで読み進んでいる。

今年もいっぱい読めますように。
去年より、たくさんたくさん読めますように。


と図書館の片隅で、
本の神様に、感謝と祈りを捧げてみたり。

こんなに近くに図書館があって、ほんとによかった。
(・・・というか、図書館が近いから引っ越したんだが。笑)
未読の作家さんの本に挑戦したり、
絶版本を手に取れたり、
値の張る単行本をざくざく読めたりするのも、
図書館のおかげである。

では、2012年1回目の貸し出し記録。

*図書カード6年1組ぺんぺん

「一刀斎夢録(下)」浅田次郎
「私の家では何も起こらない」恩田陸
「夢の宮〜始まりの巫女〜」今野緒雪
「ダンスホール」佐藤正午
「アゲイン」浜口倫太郎
「スカイ・イクリプス」森博嗣
「クレイドゥ・ザ・スカイ」森博嗣
「たまゆらに」山本一力


◆2012年図書館本・・・現在8冊◆

| 図書カード6年1組ぺんぺん | 23:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
暮らしの手帖<ペンギロイドは連続ドラマを連続してみられるか?>
ちょいとご無沙汰、申し訳ない(汗)

年始に希望休全投入してしまったゆえ、
その後の副業のシフトが、ぱっつんぱっつんになってしまい、
早朝弁当制作も始まって、
またまた、ガタピシしておりやす。

ブログの下書きが、
どんどん溜まってしまったのはわかってても、
仕上げる元気の出ないまま、
どうにかこうにか生きてるだけの日々。

やっと、ひさしぶりの連休に辿り着いたんで、
鋭意、店の仕事に励みつつ、
ブログも早くリアル日付に近づけるようにしたいと思ってるよう。

まずは、日常ネタから。

年明け、ものすごく久しぶりにTVドラマ観たあ。

こう書いただけで、
推定約10名ほどのぺんさんマニアが、
「・・・ああ・・・アレか」
と苦笑いともつかぬ笑いを浮かべているのが、
目に浮かぶ。

アレです(笑)

つくづく、連続ドラマ視聴には向かない体質である。

決してTVが嫌いなわけでも
ドラマが苦手なわけでもないんだけど、
読書や仕事に突入すると、
他のことはどうでもよくなってしまうため、
決まった時間にTVを観るということが、
どうしてもどうしてもできない。
予約録画をするのも面倒。

ゆえに、
連続ドラマを1クール(約3ヵ月)全部観る
なんて
奇跡である。
人生において、連続ドラマを全回観たのは、
後にも先にも一度きり。

その奇跡を起こしたのが、
オレの「マツケン愛」であった。

そのくらい、松山ケンイチが好き(笑)

でも、初の連ドラ全視聴が、
松山ケンイチ主演の『銭ゲバ』だったのは、
原作の力によるとことが大きかったんだよねー。

ジョージ秋山の少年漫画史に残る屈指の問題作を、
どういうふうに現代ドラマにリメイクするのか、
という興味があってこそ、最後まで観られたとも言える。

いくら松山ケンイチが主演でも、
チャラい恋愛ドラマだったら、多分、無理だった。

今度は、どうかなあ・・・。

そう、件のドラマとは・・・


2012年NHK大河ドラマ『平清盛』

1月8日。
満を持して、TVの前に正座するオレ。
初回は、1時間15分の増量ヴァージョン。
かなりの苦行でもぞもぞしたけど、完全視聴。
とうとう最後まで松山ケンイチ現れず(笑)
そっか、一人の人間の生涯を描くドラマは、
普通、誕生のあたりから始まるから、
初回の清盛は、赤ちゃんと子役さんなのか・・・。

かなりテンション下がったが、
物語自体は結構おもしろかった。

舞台は平安末期
この時代は、やはり資料が少なくて、
決定的な史実がないだけに、
作者の想像力が発揮できるフィールドでもある。

平清盛が、白河上皇(白河法皇)の落胤だという説は、
古くから知られているけど、
(たしか『平家物語』にそう書かれていたんだっけ?)
母親については、諸説ある。
白河法皇の愛妾祇園女御(ぎおんにょうご)だったり、
祇園女御の妹、あるいは祇園女御付きの女房、という説も。

今回の大河ドラマでは、
祇園女御が可愛がっていた妹分の白拍子という設定であった。

その母と、清盛の育ての親・平忠盛との関係の描写も、
描く人によって様々。
忠盛と、清盛の母親は恋愛関係にあり(あるいは忠盛が恋慕していて)
彼女が法皇の寵を拒みきれず子どもを宿しているのを知りつつ、
妻として娶ったというような流れのものや、
あくまでも政治的な思惑のひとつとして、
押しつけられた孕み女を引き取った
と言うようなニュアンスのものもあった気がする。

この『平清盛』では、
白河法皇が清盛の母である白拍子を気まぐれに寵愛したものの、
陰陽師の占いで「腹の子は皇家に災いをなす」という予言がされたために、
抹殺を命じ、
逃げた女をいきがかりでかくまうことになった忠盛が、
彼女にほのかな好意を抱き、
密かに自分の子として育てようとするが、
法皇にバレて、母親は無残にも殺されてしまう、
という筋立てに。

「望まれて生まれた命ではない。
認められた皇族でもなく、武士である父の子でもない」

という
「アイデンティティのゆらぎ」
が、全編を貫く大きな主題になりそうな導入部で、
なかなか、いいところを突いてるなあ、と思う。

初回にすでに盛り込まれている伏線から鑑みるに、
平清盛といえば、どっちかつーと、
「アンチヒーロー」「敵役」
として描かれることが多かったのを、
「躍動感とエネルギーにあふれる男」
「武士がまだ低き階層と差別されていた時代に、
瀬戸内の海賊を束ね、やがて武士の頂点に立ち、
ついには日本の覇者となった男」
「巨大な港を築き、海外に繰り出す夢を描き、
海に浮かぶ荘厳華麗な厳島神社を造営し、
宋との交易で巨万の富を築き、
交易こそがこの国の豊かになる道だと人々に説いた男」

という切り口で、
織田信長坂本龍馬に匹敵する、
大きな視野を持った英雄の一人として、
描こうとする試みは、
かなりおもしろいんじゃないかと思う。

この記事を仕上げてる時点では、
第2回の放映も無事に観ることができ、
ちゃんと松山ケンイチの清盛を拝むことができたんだが、
NHK大河ドラマは、
3ヵ月どころか1年間の長丁場。
今後も見続けられるかは微妙である。

だって、もうひとり大好きな俳優さんである、
香川照之が出るという理由で
楽しみにしてた『龍馬伝』でさえ、
結局、たったの3回しか、観てないしな・・・(涙)

はたして、ぺんさんは、
何回目まで『平清盛』を続けて観られるのであろうか?!

| 暮らしの手帖 | 23:56 | comments(0) | trackbacks(1) |
開店中<迷わず働け>
年の初めは、元気の出る本で。

ということで、
まずは『豆炭とパソコン』を紹介したけど、
今日は、もう少し年齢層が低い人にも、
共感出来る本にしよっか。

今年、店のイベントとして予定している、
『山本甲士特集』
のために、ストックしてある在庫の中から、
まだ書評を書いてなかった1冊。


『迷わず働け』山本甲士(小学館文庫)

では、恒例のあらすじ紹介。
愛があふれずぎて、微妙にネタバレだったら、ごめん。

高校卒業後、実家の塗装業を手伝い始めたものの、
嫌気が差して家を出て以来、職を転々とし、
フリーター生活を送っていた三川哲司は、
ついに賭博の借金でヤクザに追い込みをかけられ、夜逃げ寸前。
そんなとき、彼は、偶然、電車の中で中学時代の同級生・伊部と再会する。
伊部は、東京の有名大学を卒業し、
大手製薬会社に就職してエリートコースを歩んでいたが、
得意の経理から営業に回されてしまったことで、
仕事や人間関係に苦しみ、精神に変調をきたして退職。
銀行員である父親がコネで無理矢理決めた新しい会社への就職を前にして、
パニック障害を克服できず悩んでいた。

借金返済のために働かざるをえないのに職のない男と、
働けないのに職を得てしまった男の、
利害がここで合致する?!

中学生の頃から、伊部と姿形がそっくりだと言われていた三川は、
彼の身代わりとして、その会社で働くことを提案。
まんまと「なしすまし入社」に成功する。

ところが、勤務先の建設会社ミノヤマは、
派閥争いと業績不振で、大もめの真っ最中。
新規採用凍結、50名の従業員のうち15名という、
大幅リストラが行われようとしているところに、
取引先の銀行(つまりは伊部の父親)からねじこまれた新入社員は、
お荷物以外の何者でもなかった。

孤立無援の状況の中、
伊部になりすました三川は、
大手の取引先にコネクションを作ったり、
社長の愛人関係のトラブルを解決したり、
派閥争いの中でお蔵入りになりかけた新製品の売り込みに成功したり、
と大きな仕事を次々ものにしていく。

順調にいくかに見えた偽会社員生活だったが、
ついに真実が白日の下にさらされる日が・・・?!

二人の若者が、それぞれに「やり残したこと」を向き合うために、
選んだ道はいったい・・・?


映画「ガタカ」に着想を得たという、
なんとも痛快なサラリーマン小説。

地味になりがちなサラリーマン物だけど、
この作品は、エンターテインメントとして楽しめる工夫がいっぱい。

仕事を取るために、
三川が思いつく、ちょっぴり反則気味な作戦は、
ピカレスクロマンの赴きがあるし、
全編にわたって、エピソードの根幹になるものとして、
困ったときに、三川と伊部が崇拝する伝説的なミュージシャンの歌詞が、
「天啓」と呼べるようなヒント(行動指針)を与えてくれるという設定が、
ファンタジックな色合いも添えている。

そして、逃げずに「やり残したこと」に向き合った結果として、
二人にご褒美のように、降ってくる、
そのミュージシャンがらみの出来事が、
素敵なカタルシスを与えてくれるのだ。

仕事に嫌気がさした夜に読んだら、
「だめだよ。オレじゃあ、こんなに上手くいきっこない」
と思いながらも、
昨日よりはどこか前向きに頑張れそうな気持ちが湧いてくる、
心の栄養剤

迷わず読め?!

| 店のこと | 21:10 | comments(2) | trackbacks(1) |
開店中<ありがとうございますううう!!!>
ポストを見る度に、
号泣スイッチ入ってる。

みなさま、年賀状をありがとうございました!

たくさん元気をいただいたよー。
もうちょっと(ずっと?)
やれるところまでは、店を続けていきたい、
という気持ちを新たにしました。

昨年の春は、
震災後の消費の自粛ムードで、
売り上げが激減してしまって、
自分自身も、無力感でいっぱいになって、
かなり、ヤバかったんだけど、
地味に精一杯のことをやってきた甲斐があったな。

もちろん、たまたま古本ぺんぎん堂のお客様が、
ひたすら、律儀で礼儀正しい方が多かった、
という可能性もあるんだけど(笑)
たくさんの年賀状を先方からもいただき、
メールも含め、信じられないほどのお返事までもらってしまって、
そのたびに、うれしくてうれしくて。

店をやってて、一番の目標は、
単なる商品の売買ではなく、
たとえ、ひとときではあっても、
「お客様との心のつながり」
の生まれるようなやりとりをしたい、
ということだったの。

それだけは、もしかして、叶えられたかな?

「たいした利益のあがってない店なんて、無価値」
「趣味に毛の生えたような商売」
と言われたとしても、
小さな店だからこそ、できることをやってきたことに対して、
ご褒美をもらったような気持ち。

あたしのとこにも、
昨年利用したお店、病院などから、
年賀状はたくさん来たけど、
どう見てもDMの変形としか思えないし、
返事なんか、書かなかったもん。
(同業の方や個人的なつきあいのある方は、
自分からも出してたが)

DMと私信の差はよくわからないけど、
お客様が、単なる営業活動ではなく、
あたしからの個人的な手紙として、
年賀状を受け取ってくださったからこそのお返事だよね?

そりゃあ、これからもご利用いただけたら最高だけど、
たとえ、そうでなくたって、
ちゃんと、感謝の気持ちや、
縁あって古本ぺんぎん堂を見つけてくださったことが
本当に本当にうれしかったという思いが、
伝わったんだ、
ということ自体が夢みたいにしあわせ。

それは、
「本」というかなり個人的な思い入れの強い商品を
商っていることの、
最大の余録だと感じてる。

そっか、
あたしの力じゃなく、本のおかげか(笑)
それでも、とてつもなくうれしいことには変わりない。

楽しいお正月だった。
古本屋でよかった。

| 店のこと | 23:29 | comments(3) | trackbacks(2) |
こぺんぎん図書館<パンやのくまちゃん>
昨年の春は、
「ぺんぎんでもわかる所得税講座」
夏からは、
「ぺんぎんでもできる沖縄旅行」
と連載記事を書いてたけど、
今は、次の企画を練っているところだから、
本格的に始める前に、
思いつきで作ったものの、あんまり書けてなかったカテ、
の記事をあれこれ書いていこうかな、と思ったりしてる。

じゃあ、本日は、
「こぺんぎん図書館〜楽しい絵本」
でいってみますかー。

古本屋を始めて、びっくりしたのが、
多くの人が、
「子ども(や孫)に
どんな本を読んで(買って)あげたらいいのかわからない」

とおっしゃること。

そ、そうなの?!

あたしは、小さい頃から読んできた絵本の内容をクリアに覚えているし、
図書館の貸し出し記録には、わざわざカウントはしてないけど、
今でも、普通に、自分のために絵本借りてるから、
「えーと、自分が小さいときに好きだったやつ、
今でも楽しいと思う本を
読んであげたらいいんだよね?」

と単純に思っていたんだけど、
みんな、大人になったら案外、子どものときのことを忘れてしまったり、
絵本を読んだりしないみたいなのだ。

「絵本は決して子どもだけのものじゃない」
と思うんだけどなあ。

というわけで、
「子どもが読んでも大人が読んでも、楽しい絵本を紹介する」
のは案外意味のあることかもしれないと感じたから、
今年はこのカテにも力を注いでいくぞよ。

実は、絵本や児童書の書評って、難しい。
あらすじだけ書くと、あまりにも単純で、
大人が見たら、
「何コレ?ほんとにおもしろいの?」
と思うものが多いのだ。

でも、単純なストーリーを、
言葉の魅力や、絵の迫力や、
繰り返しのリズムの楽しさや、
絵と文字が相乗して生み出す世界の美しさが、
素晴らしく彩っていくことが、
絵本や児童書の良さの真骨頂なんである。

そこを上手く文章にするのは、とても困難なことではあるけど、
ちょっと、自分のハードル上げてみよう。

最初の1冊は、
ずっと店に出したいなあ、と思っていて、
なかなか見つからなかったこの本で。


『パンやのくまちゃん』作・森山京/絵・広瀬弦
(あかね書房)


絵本というより、児童書かなあ。
このふたつの区別は、はっきりした線引きはないんだけど、
まあ、お話の内容が少し大きい子向きで、
ページ数が多いモノ、文字数が多いモノ、
各ページに絵が入っているわけではないモノを、
暫定的に「児童書」と呼ぶことにする。

では、ちょっぴりネタバレ気味な、あらすじ紹介を。

おじさんとおばさんが営む、町のはずれの小さなパン屋さん。
ある日、美味そうなパンの匂いに誘われて、
山に住むくまの子がやってきました。
くまちゃんは、おじさんがパンをあげると、
きちんとお礼を言って帰って行きます。

数日後、くまのお父さんがハチミツを持ってお礼にやってきました。
それから、母親のないくまちゃんは、
時々、パン屋のやさしいおじさん、おばさんをたずねるようになり、
子どものいないおじさんとおばさんも、
くまちゃんが来るのを楽しみにするようになります。
やがて、くまちゃんは、お店の手伝いもするようになって、
おじさんと釣りにいったり、
おばさんの作ったお弁当をすごくよろこんだり。
店のお客さんたちも、
可愛らしく礼儀正しいくまちゃんを大好きになっていきます。
春から秋までの、夢のような楽しい楽しい時間。

けれど、くまちゃんの存在をうれしく思わない人間もいました。
子どもたちに、ちょっとした妬みから、
意地悪をされてしまったくまちゃん。

そして、さらに、くまちゃんにとって、大変な出来事が・・・?!

冬ごもりのあいさつをしに来た、くまちゃんに、
パンやのおじさんとおばさんが感じる切ないお別れの予感。


もう何度も読み返しているのに、
この本を読むと、本気で号泣してしまう。

きっと、あたしがもう大人だからなんだろう。

子どもの気持ちで読むと、とっても楽しい

子どもは、食べることが大好きで、
可愛がってくれる大人のひとが大好きで、
お手伝いをして誰かが喜んでくれることが
とってもうれしいの。
だから、香ばしい匂いのする美味しそうなパンや、
やさしくしてくれる、パン屋のおじさん、おばさんから、
たくさん幸せな空気を吸いこめる。

大人の気持ちで読むと、とっても切ない。

「くまが人間のように考え、人間の言葉を話す」
という、絵本の世界でのお約束の「擬人化」以外は、
この物語は、本当にリアルに人間社会を反映している。

くまちゃんのお父さんが、
(人間は必ずしも、みんながみんな、くまを好きなわけではなく、
びっくりしたり、動物が不衛生だと感じる人もいるだろうから、
いくら、パン屋のおじさん、おばさんが親切でも)
「お客の前に出てはいけない」
と、くまちゃんに固く言い含めておくところや、
美味しいパン屋さんで売れ残ったパンが次の日に半額になるのを、
自分たちのお小遣いでも買えると楽しみにしている子どもたちがいて、
それをくまちゃんが遊びに来た日には、
おじさんがくまちゃんにお土産に全部持たせてしまうから買えない、
というちょっとした失望や恨みが、
子どもたちとくまちゃんのトラブルに繋がってしまうことや、
自然災害によって、くまちゃんたちの生活が、
あっという間に脅かされてしまうこと。
どれも、現実の生活に起こりうることだ。

そして、
初めてパン屋に来た頃には、
言葉もたどたどしかったくまちゃんが、
いつのまにか、身体が大きくなり、
しっかり大人びた言葉を話すようになったときに、
おじさん、おばさんが悟ってしまう別れ。
大人のくまは、「可愛いくまちゃん」と抱きしめられる存在ではなく、
人間に脅威を与える大きくて強い生き物になってしまうこと、
もう気軽には会えないことを、
大人は知っている。

これは、
「子供の成長をうれしく頼もしく感じながらも、
自分たちからいつか離れていってしまうことを
どこか寂しく感じる」

『親の気持ち』みたいだねえ(涙)

そして、「子ども時代」は、夢のように過ぎ去ってしまうから、
こんなに、可愛らしく、切ないほどに愛おしいんだろうね。

やっと、入手できたので、
近日中に店に出品予定。

| こぺんぎん図書館〜楽しい絵本〜 | 13:53 | comments(0) | trackbacks(5) |
開店中<豆炭とパソコン>
今年もたくさん本を紹介していくつもりだけど、
新しい年の始まりは、なんかこう、
「夢」とか「希望」とか「目標」とか「楽しみ」とか、
そういうことが胸に湧いてくるような本にしたいな、
と思ったのでありんす。

そんで、思いついたのは、
年末に店に出品するために再読した、この本。


『豆炭とパソコン』糸井重里(世界文化社)

糸井さんのサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の初期の人気コンテンツ
「80代からのインターネット入門」を編集・加筆した単行本。

前橋の母Aが、Eメールで原稿を
送ってくるまでの物語。
80代といっても、1980年代のことじゃない。
80年以上前に生まれた人のことだ。
こういう人のところに、ある日iMacが届けられた。
なにを隠そう、ぼくの母だ。
「インターネットをやった方がいいと思って」
という理由で、突然に送りつけられたiMacが、
果たして、どのように活躍するのか?
もしかすると、80歳代の新連載ができるかもしれない。
それに、彼女より年下でありながら、
「年寄りには無理じゃて(どこの方言だ?)」と、
食わず嫌いなことを言っている「若い老人」にも、
やればできると思わせてくれるかもしれない。

(「ほぼ日刊イトイ新聞」
『80代からのインターネット入門』のコンテンツ紹介文から)


この本が書かれたのは、
(というか、糸井さんのサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に
「80代からのインターネット入門」が掲載されたのは)
もう10年以上前。

「ほぼ日刊イトイ新聞」の企画に協力してくれたパソコンショップを
訪れた糸井さん。
ふと、何か買わないと悪いかなあ、と思った彼は、
オレンジ色のiMacを衝動的に買ってしまう。
そして、それを、なぜか母Aに送ることを思いつく。

当時、日本のインターネット人口は、1000万人とか2000万人とか
謳われてはいたけれど、
身近では、パソコンの得意な一部の人だけが楽しんでいる
という感じだったなー。
あたしも、この頃はまだパソコンを持っていなかった。

パソコンを始めて間もなく、「ほぼ日」を立ち上げた糸井さんは、
「どんな人でもインターネットはできるし、
それはけっこうたのしいものですよ」

ということを「まだつながっていない人」たちに
どうやって伝えたらいいのか、ということを考えていた。

「誰でもインターネットのおもしろさは味わえるし、
むつかしいことなんか全部ふっとばしたままでも、
インターネットは使いこなせる」

そういうことを証明するためには、
いかにも無理そうに思われがちな「おばぁちゃん」に
スイスイ使ってもらうのがいちばんだ、と。

糸井さんには、お母さんが二人いる。
母Aは、糸井さんの生みの母で、
幼少時代に両親が離婚し、その後糸井さんのお父さんが母Bと再婚したために、
(当時)50年間で10回くらいしか会ったことがなかった、という。
この本の主役は、その母A、
つまり、ミーちゃんである。

連載は、糸井さんがサイトで募集した先生・南波あつこさんによる、
パソコンが届いてからのミーちゃんの様子のリポートと、
ミーちゃんの書いたメールや日記、
それに対する糸井さんの雑感というかたちで進んでいく。

「80年生きた人のところに、
ある日突然パソコンが届いたら・・・?」

というノンフィクションとしても、
文字通り、インターネット入門としても、
楽しい読み物なのだが、
それだけに留まっていないのが、この本の素晴らしさだ。

お金と時間を効果的に使う方法
お隣さんや友だちとのつきあい方
他人と親切をやりとりするためのマナー
80歳を過ぎても老けこまないコツ
変化することの面白がり方


いっぱいいっぱい、楽しく生きるためのヒントが詰まっている。

誰でもが、いつだって、なんだって、始めることができる。
ほんの少しの勇気と好奇心さえあれば。


でも、何よりも素敵なのは、
てれくさそうに行間からあふれだしている、
糸井さんの、ミーちゃんへの愛情かもしれない。

糸井さんにとって大事なのは、
「このパソコンを送りつけなかったら、
ぼくはものごころつく前に別れたミーちゃんという母親と、
原稿用紙にして1枚か2枚分くらいの会話しかしないままに、
お互いの一生を終えたことになっただろう」
に、
そのミーちゃんの素顔を知り、
慎ましくも豊かな生活に驚き、
インターネットでミーちゃんとつながった
ということなんだと思う。

タイトルの「豆炭とパソコン」
安くて、暖かくて、ちょっと手間がかかって、ユーモラスなかたちをしていて、
いまどきどこで売ってるの?と聞きたくなるような冬の燃料、
「豆炭」は、
「ケチでない始末。浪費とも呼べないけれどせいたく。
少し冒険的な好奇心。ひっそりとこころたのしいおしゃれ。
悪口を言い合えるともだち。豪華とはいえないがおいしいごちそう。
植物や、景色、温度、空気。」

つまり、それまで知らなかったミーちゃんの暮らしの象徴なのだ。

「パソコン」の部分も面白いけれど、
それ以上に「豆炭」が読んだ人の心をほっこり暖めてくれる。
元気と、新しいことを始める勇気を与えてくれる。

| 店のこと | 22:58 | comments(0) | trackbacks(4) |
開店中<増量中(当社比5%)>
あらためまして、
あけましておめでとうございます。
みなさま、お正月は楽しくお過ごしですかにゃ?

昨年の後半は、
副業が忙しくて、
普通に受注・発送といったお客様対応だけで、いっぱいいっぱいで、
なかなかゆっくり店の仕事ができなかったため、
変なストレスが溜まりまくり。

4日しか入れられない、シフトの希望休を、
全部、年始にぶちこんで、
実家帰りも
日帰り弾丸ツアー←隣県なのでそんなたいそうなものでもない
古本ぺんぎん堂は元日から、平常通り営業中。
本の整理や出品に励んでるよー。

ああ。
本を読んだり、文章を書くことを含め、
やっぱり、店の仕事をしてるときが一番楽しいかも。

とはいえ、合間には、
ちゃんとお正月らしい時間も過ごさせていただいておるぞよ。

店の商品も増えたが、
オレも増量中(笑)

御馳走。昼酒。
餅を焼くくらいで、調理にそれほど手間をかけなくていい時間。

極楽じゃあ、極楽浄土じゃあ〜〜〜。


豪華三段重おせち。

自分でもちょこっとは用意してたんだけど、
またまた、某食品卸勤務の友人Kたんが送ってくれた。
Kたん、ありがとおおお。

今年のは、
京料理「道楽」飯田知史さん監修の
三段重「淑気(しゅくき)」

「淑気」って、お正月のめでたい雰囲気のことなんだって。

「お酒を酌み交わしながら少人数で楽しむお節」
というコンセプトだけあって、
伝統的なお節料理プラス酒のあてにぴったりの料理が、ぎゅぎゅっと。
鶏胡桃(胡桃の入った鶏ひき肉の和風テリーヌみたいなの)

鰤の子の煮付けが、
めちゃ(゚Д゚)ウマー

お雑煮は、

大阪風白味噌仕立て(具は大根と豚肉)

と・・・

おかん(りょうちゃん。東京出身)風すまし仕立て
(具は鶏肉、根菜、かまぼこ)

を、かわりばんこで。

オレのとこでは、
このまま、4日か5日まで、
で全ツッパ!

「おもち大好きだけど、もう、いい加減飽きたああああ」
という限界まで、全食、
餅、モチ、もちっ!!
を貫き通す。

その後で、久しぶりに食べるパンとかご飯が、旨いんだよねええ(笑)

| 店のこと | 23:12 | comments(0) | trackbacks(3) |
開店中<ぺんぺんの年賀状2012>
毎年恒例の年賀状。



パンダとぺんぎんとタツノオトシゴ共演だー。

ちょっと前までは、このブログ用年賀状を作るのに、
恐ろしい苦労をしていたのである。

年賀状をいつもWordで作成するんだけど、
できあがったデータは画像として、ブログにアップできないんで、
わざわざ紙に印刷したのをスキャンして、画像データに変えてから、
アップしてたんだよね。

いつも、商品画像の編集に使ってるソフトで、
年賀状用の画像開いて、そこに文字入れして保存したらいいんだ、
って気付いたのは、いつだっただろう・・・(笑)

アホみたいに歩みの遅いぺんぎんですが、
今年も何卒よろしくお願いします。

| 店のこと | 18:04 | comments(8) | trackbacks(0) |
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